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common Hoplolichas, Hoplolichoides / ホプロリカス, ホプロリコイデスの通常種

世界中の三葉虫の中で、最も産出量が少なく稀少な存在であるorder (目/もく)が、Lichida (リカス目)です。しかもその体は一般的な三葉虫の体とはかけ離れているものが少なくなく、大きく出入りのある尾板を持ち、いろいろな所に棘や突起で装飾されているかのような体を持つものも多く、極めて不思議な体を持っていることが大きな特徴です。

このロシアのオルドビス紀から産出する数少ないLichida (リカス目)であるHoplolichas (ホプロリカス)も、世界中のLichida (リカス目)と同様に、ギザギザで鋭い頬棘、胸部や尾部には棘や突起も数多く持ち、その風貌からロシア産三葉虫のうちでも最も人気の高い種類です。しかしやはりこの産地においても産出量は少なく、その人気と相まって市場では典型的な高価で稀少な代表となっています。

Hoplolcihas (ホプロリカス)は前述の通り希少な種類ですが、実際に産出するHoplolcihas (ホプロリカス)のほとんどがこのページの種類です。但し、その種名については商業的な同定が近年2,3転しており、全く同じ種類と考えられる標本がいくつかの異なった名前で出ていることが少なくありません。特に、ここ3,4年ほど前には"Hoplolichas furcifer (フルキファー, フルシファー)"という名前で取引されていた種類は、最近では"Hoplolichoides conicotuberculatus (ホプロリコイデス コニコツベルキュラータス/コニコトゥベルクラトゥス)"という名前で出ていることも多く、しかしながら一昔前の"Hoplolichas furcifer (フルキファー, フルシファー)"という名前も引き続き使われているために、注意が必要です。いずれにしましても、市場に最も多いこの"Hoplolichas furcifer (フルキファー, フルシファー)"として取引されていた種類は、学術的に現在ではHoplolichoides(ホプロリコイデス) というのが正しいようです。しかし当店では既に昔からなじみがあり、現在も幅広く使用されているHoplolcihas (ホプロリカス)という名前を、多くの部分でタイトルとして使用しております。

Hoplolichas furcifer
ホプロリカス フルキファー
【HLF-019】
オルドビス紀中期
Asery Level
Volkhov River
詳細写真 St.Petersburg region, Russia
本体 : 縦5.4cm (直線測定)
SOLD 母岩 : 8.5cm x 7cm
価格 : ¥112,000 (税込¥123,200)
特記 : 平均サイズか少しだけ大きめという個体の通常仕上げの標本です。
母岩割れはありませんが、母岩の付け足しが行われています。ただ本体にはほぼ関係はなく、胸部前方右端と後方左端に少し補填があるかという程度です。ホプロリカスは特に頭部で地中での変形扁平が目立ちますが、この個体は真っ正面からよく見て初めて分かるくらいのわずかなゆがみがある程度で、全体としてもそれはほぼ感じません。特徴的な突起や粒々も非常に状態良く残って剖出されているため、実物はこの不思議な姿の三葉虫をしっかりと感じさせてくれます。
Hoplolichas furcifer
ホプロリカス フルキファー
【HLF-018】
オルドビス紀中期
Asery Level
Volkhov River
詳細写真 St.Petersburg region, Russia
本体 : 縦4.7cm(直線測定) x 胴体幅3.2cm
SOLD 母岩 : 10cm x 5.5cm
価格 : ¥112,000 (税込¥123,200)
特記 : ちょうど平均サイズの個体、通常より色が濃くごつごつした印象のある標本です。
母岩割れに伴う接着を中心に若干の樹脂による補填がありますが、全体の4%程度と十分に上位品質です。体の上半分ほどが宙に浮かされていますが、頭部裏の唇は確認できません。しかしこの個体は何と言ってもこの濃い茶色の色ではないでしょうか。実物を見ると一瞬通常のものとは違う種類かと思うほどのインパクトがあります。胸部中央後方の突起が2本あること、そして頭部中央後方からの二股も通常とは少し形状が違うこともイメージを大きく変えていることは確かです。供給元によれば通常と少し違った層からのものではあるものの、特別変わった場所からのものではないとのこと、頭部後方の二股の右側は、おそらく生きていた時に損傷してその治癒により少し変わっているのではとのことでした。確かに拡大写真のように先端まで折れた形跡はないため、それは正しい見方のように思います。少し頭部を下にもたげている体勢のため定規で測ると少し小さめに出ていますが実際には平均サイズであり、全体を通してありがちな地中での変形もほとんど感じられないため、良質な標本であることに間違いはありません。