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Asaphus expansus / アサフス エクスパンスス (エキスパンサス)

ロシア産三葉虫を代表するAsaphus (アサフス)には20種以上の種類がおりますが、このAsaphus expansus (エクスパンスス)は、その中でもかなり初期の部類に分けられるAsaphusの種類です。この種類は、通常多くのAsaphusが産出する層であるAsery Levelという層よりも一段古い、Kunda Levelという層からのもので、また同じKunda Levelから産出することで有名なAsaphus ranicepsよりもさらに古いKunda Levelの層から産出します。 それ故、この種類はかなり単純で平たい体、あまり発達していない小さな眼を持ち、サイズも大きくともせいぜい6cm-7cm程度で、この種類が多くのAsaphusの祖先の一つであることが良く分かります。

最近の研究(Ivantsov 2003)の中では、このAsaphus expansus (アサフス エクスパンスス)には、さらに3つの亜種 (sub species)に分類されることが提唱されています。Asaphus expansus deltifrons (デルティフロンズ/デルティフロンス)は大きめの頭部、robustus (ロブストゥス/ロブスタス)は逆に小さく平たい頭部、gracilis (グラキリス/グラシリス)はその中間くらいの頭部が、それぞれの最大の特徴だそうです。

Asaphus expansus gracilis
アサフス エクスパンスス グラキリス
【AEX-028】
オルドビス紀前期
Kunda Level
Voibokalo Quarry
詳細写真 St.Petersburg region, Russia
本体 : 縦6.9cm(直線測定) x 幅4.4cm
SOLD 母岩 : 7.5cm x 6.5cm
価格 : ¥21,300 (税込¥23,004)
特記 : 平均以上サイズの美しい個体、頭部裏のhypostoma(唇)まで剖出された標本です。
頭部前方左縁および右眼上に補填があります。しかしそれらは限定的であり、全体としては補填率2%程度の上位品質に間違いありません。頭部後方や腹部前方中央と両端、また頭部裏にも細かいしわのような模様がはっきりと観察できます。それほど大きくならないこの種類の個体としてはサイズも十分なため、十分にずっと保有して頂けるクラスの良品です。
Asaphus expansus robustus
アサフス エクスパンスス ロブストゥス
【AEX-027】
オルドビス紀前期
Kunda Level
Lava River
詳細写真 St.Petersburg region, Russia
本体 : 縦6.2cm(背回り7.3cm) x 幅4.2cm
SOLD 母岩 : 5cm x 6cm
価格 : ¥22,400 (税込¥24,192)
特記 : 平均以上サイズ個体の、頭部裏まで剖出された状態の良い標本です。
左胸部端および右頬にわずかな補填はありますがその量は無視しても良いほどであり、それ以外には補填は一切ありません。その左胸部端は岩石から露出していた部分なのか見た目は若干色が違っていますが、本体のダメージはほとんどありません。頭部裏まで剖出されており、重要な器官を守るはたらきがあったと言われるhypostoma(唇)も観察できます。全体を通してが保存状態が良く、表面には拡大写真のように細かいしわ模様も観察できます。最後の写真のように立てて飾るとまるで壁の向こうからこちらを眺めているかのような愛らしい姿になります。